ティクーン初期9年間の直営店広告費と売上


株式会社ティクーンが直営で名刺、ステッカー、懸垂幕の販売を始めた当時の、初期9年間の広告費用の統計を公開します。日本にネット直販で名刺、ステッカー、懸垂幕を販売するアドプリントをオープンしたのは2007年ですが、統計が残っているのは2008年からです。


統計を見ると、アドプリントの広告費として2008年に毎月平均35万5千円、そして翌年からは月に114万円、2014年に433万円、2016年に878万円、2018年頃には直接広告費と間接広告費を合わせて月に2千万円ほど使いました。


長い経験に基づいて、ティクーンは「需要があり、競争力があれば、広告で売れる」「広告費は早く出すほど有利」という信念を持つようになりました。 


 しかし、信念があってもできないこともあります。数十年の経験と体験と資金があるティクーンですらも、広告費を増額するのは簡単ではありません。広告費は先払い金であり、売上は小切手のようなものだからです。 


 ティクーンの経験上、「正しい理論を実行するかしないか」が企業の勝敗を分けます。ティクーンは躊躇しながらも広告費を増やし続けたため、なんとかこの程度まで成功できたのではないかと思っています。同時に、あの額の広告費しか使えなかったため、より大きな成功はできなかったとも言えます。 


 韓国のクーパン(Coupang)やティーモン(Tmon)、ウィメプ(We Make Price)、カカオ(Kakao)、ペダル民族などの企業が、大きな赤字を出しても「集客」に集中したことも理解できます。各CEOは、インターネットビジネスの本質は集客であることを正しく理解していました。これら企業の直系先祖ともいえるAmazonのジェフ・ベゾスは、黒字を出せないことを批判した株主に向かって「Amazonの目標は黒字でなく集客だ」と明言し、結果的にAmazonを世界最強の企業に育てました。故に、インターネットビジネスは集客が肝心だということに気付いて実践したジェフ・ベゾスや孫正義、ジャック・マーは偉大なのです。 

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